ビッグクラブらしさを見せたインテル
言うなれば、相手の守備対策を力でねじ伏せたプレーだ。その後、ショックを受けて統率が乱れまくるサッスオーロDFラインをインテルは強襲し、相手の自滅も誘って7得点。一方で自分たちは大きなミスをせず、少々嫌みなまでの完勝である。
ここ2年間、逆に格下に対して不甲斐なさをさらしてきたインテルの姿からは、信じ難いほどの変わりよう。
「相手がどうであれ、これが正真正銘のインテルだ」という長友の言葉には、ビッグクラブらしい隙のなさを見せつけられ、自分もそれに加わることが出来たという手応えと自負を感じた。
マッツァーリ監督の戦術に慣れたカンパニャーロを後ろにつけた右サイドでのプレーとは違い、これまでの3試合ではファン・ジェズスとの連係は必ずしも良くはなかった。だがそれも向上し、しかも点に繋がったことも今後に向けて大きな収穫だ。長友は、より高い位置でパスを受け、勝負出来るようになるだろう。
次節は好調のフィオレンティーナとの対戦である。
「今日のような試合を一人ひとりが集中してやれば絶対に勝てると思う」と長友は自信を持って語った。ビッグクラブの貫禄を取り戻しつつあるインテルが、大幅補強で力を付けた相手にどう闘うのか。非常に楽しみな一戦だ。
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