ベスト8の相手は優勝候補ブラジル
この試合の殊勲者はオズと松尾だが、相手の危険なフリーキックを止めたGKの照喜名、先制点を決めた山内とアシストの當間、ワイドから果敢に仕掛けた小牧、厳しい展開の中で試合を締めたベテランの河原塚と田畑、右足の甲に負傷を抱えながら、退場まで守備で奮闘した牧野など。最後は「戦術ではなく気持ちで行っていた」(オズ)結果として掴んだ勝利だった。
決勝トーナメントでは、ラモス監督が目標に掲げてきたベスト4を目指し、過去6大会で5度優勝しているブラジルに挑む。日本は過去の対戦で勝ったことはないが、ラモス監督は「こんなに嬉しいことはない。W杯のベスト8でブラジルと当たると言うのは。優勝候補のチームに勝てば勢いは止められない、止まらない」と意気込む。
そのラモス監督と同じブラジルのリオデジャネイロで生まれ育ったオズも「相手がブラジルなら気持ちは2倍になる。日本のビーチサッカーのために頑張るしかない」と語る。そのオズが当たるのは10番のジョルジーニョ。浮き球のコントロールに優れ、後方からのロングボールをいとも簡単にトラップ、あるいはダイレクトで味方のフィニッシュを引き出す技巧的なピヴォだ。
そのジョルジーニョを主な起点とした攻撃で最も危険な存在が3試合8得点のシャビエル。どこからでも左右の足で枠の隅を捉えるシュートは抜群の決定力を誇り、アクロバティックなボレーも守る側にとって脅威となる。9番アンドレのファーストタッチでマークを外す動きも厄介だ。
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