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香川真司 11年前

香川真司、ダービーはベンチスタートか。スタメン奪取に足りない守備力をどう改善すべきなのか?

text by 内藤秀明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

意識したいエブラとの連携

 香川が改善出来る可能性が高いのが、左ウイングに求められる二つ目の守備、相手サイドバックとウイングに対する対応だ。

 相手サイドバックとウイングに対する相応はチームによって異なる。例えば、ウイングが相手サイドバック、サイドバックが相手ウイングに対してマンマークで対応するチームもある。

 ユナイテッドにおいても、基本的には左ウイングの香川は相手サイドバック、左サイドバックのパトリス・エブラが相手ウイングを対応する形をとる。ただマンマークではなく、相手サイドバックが相手ウイングに縦パスを出した場合には、香川はパスコースを切りながら、ボールを持っている相手ウイングに体を寄せて、エブラとはさむ形でボールを奪いにいく必要がある。

 香川単独で相手からボールを奪うのは難しいかもしれないが、数的有利でのボール奪取ならまだ可能性はあるだろう。

 また、自分がボールを奪われた時には、すぐに切り替えて相手のカウンターを遅らせる意識。また、エブラが攻め上がっている時に左サイドのスペースをカバーする意識。これらの意識も必要になる。

 ユナイテッドのアシュリー・ヤングやライアン・ギグスは球際に関してはバレンシアほど強くないが、数的有利を作る意識や、攻守の切り替えの意識に関しては高い。この守備意識は改善可能なので、香川が取り組むべき課題と言える。

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