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日本代表 11年前

なでしこが41人もの選手を招集した理由とは? 疲労考慮だけでない佐々木監督が伝えたい強いメッセージ

text by 馬見新拓郎 photo by Kenzaburo Matsuoka

他国からの激しい追い上げと危機感

 なでしこが東アジアカップ(韓国)を戦っていた7月、スウェーデンではUEFA欧州女子選手権(女子EURO)が行われ、ドイツ女子代表が6大会連続の優勝を飾った。

 そんな中、アメリカ女子代表を率いてロンドン五輪決勝でなでしこを下したピア・スンダーゲ監督が、母国スウェーデンの新監督に就任してベスト4に入り、近年は振るわなかったノルウェー女子代表が準優勝に輝いた。

 また、FIFA世界女子ランキング1位のアメリカ女子代表は、6月の韓国女子代表との2試合や9月のメキシコ女子代表との強化試合で、相変わらずの強さを発揮している。

 佐々木監督は「諸外国の変化という意味では、非常にコンパクトになってきている」と分析している。男子サッカーほど情報が溢れているわけではない女子サッカーのトレンドを、これまでの女子代表のスタッフ・選手のみに留めるのではなく、それをより多くの選手にダイレクトに伝えたい意向だ。

 そうして共有の輪を広げながら、今後のなでしこが世界にどう対抗し得るのかを示すことにより、そのために選手個々が日々どのような練習をしなければならないのかを意識させる。

「日本の女子のトップがこういうことをやろうとしているんだということを、各チームに戻ったときに生かしてほしい」

 メンバー発表会見で佐々木監督が口にしたこの言葉は、おそらく選手にも直接伝えられただろう。今合宿では、ナイジェリアとの2試合や練習場での時間だけでなく、ピッチ外でのミーティングも重要なトレーニングの一環になっているはずだ。

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