独占取材を狙うための紙面作り
褒める時も、貶す時も“横並び報道”は日本のメディアの習い性だが、A紙は際立った独自性を持って紙面作りを展開したのである。
しかしながら、A紙の「本田のコメントを使いながら前向きな記事を1面で展開する」ことは想定内だった。
A紙には、メディア陣の前になると口が重くなる本田と信頼関係を築いている記者が勤務しており、これまでも本田のパーソナル性を前面に押し立てた記事を独占的に掲載してきた経緯があったからだ。
もちろんA紙が本田の信用を得るには現場の記者の不断の努力が必要。特ダネを提供してくれるには、「歓心を買う」ことも必要不可欠だったに違いない。
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