“der star=本田”、未来への第一歩は欧州王者との一戦から
本田圭佑にとって、新たな未来へと向かう戦いの幕開けだった。
13-14シーズンの欧州チャンピオンズリーグ、グループDに入った本田の所属するCSKAモスクワは、バイエルン・ミュンヘン、マンチェスター・シティ、ヴィクトリア・ピルセンを相手に戦うこととなった。
勝利への飽くなき渇望が結晶化したかのような「W杯優勝」という発言をする本田とすれば、相手がバイエルンだろうがマンチェスター・Cだろうが勝ちにいくのは間違いない。
2013年、夏の欧州の移籍市場にて、本田のCSKAモスクワからACミランへの移籍の話は、様々な憶測が飛び交う中、マーケットが閉じられる最終日の9月2日までもつれながら、結局のところ流れてしまうこととなった。多くのファンが忸怩たる思いに囚われたこととは思うが、最も悔しさを滾らせているのは、他ならぬ本田であろう。
火に油を注ぐ、ではないが、勝利への飽くなき渇望に、消えた未来への悔しさを注ぎ込んで溢れ出るエネルギーを叩き込む格好の舞台、そして相手が欧州チャンピオンズリーグ初戦、昨季ドイツ王者にして欧州王者のバイエルン・ミュンヘンだ。
2013年9月11日付の『Sport Bild』は、特集の付録で、1ページ毎にグループステージ出場チームを紹介しながら、そのチームの顔とでも呼ぶべき選手を「der star(スター)」と取り上げた。
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