香川と比べると、ルーニーは愚か者
香川がユナイテッドですぐに適応できた理由について、ロクナーはこう指摘する。彼がプレーしている舞台がいかに偉大なものかを理解し、心から感謝して、ピッチ外でも努力しているからだ、と。
「香川はマンチェスター・ユナイテッドが欲するような選手だ。つまり、クラブとその歴史の一部になれる選手なんだ。彼は時々、クラブや監督についてのろけたように話している。とても素直なヤツだ。一定の時間をベンチですごしたが、不平をこぼすこともなかった。香川やハビエル・エルナンデス、デ・ヘアのような選手がもっと必要だ。クラブに在籍できることを感謝し、チャンスを与えられたときにはつかみ取れるような若い選手のことだね。香川と比べると、ルーニーは少しばかり愚か者のように見える」
マンチェスターで法律関係の職に就くエリサ・ラングトンは、20代の女性だ。香川がユナイテッドにやって来て数試合を見ると、瞬く間に魅了されていた。
「最初の頃は、強さが足りないように見えた。でもシーズンが進むにつれ、どんどん好きになっていったわ。香川は前向きな選手で、走りながらチャンスを伺うことができる。そういう選手が私の好み。様々なフォーメーションでプレーできる多様性も見せてくれたしね。1年目からマンチェスター・シティやチェルシー戦のようなビッグゲームで起用された理由は、ファーガソンに確かな評価を受けていたからだと思う」
ユナイテッドファンの彼女の目に、香川は幸福な時間を過ごしているように映った。
「香川はクラブに溶け込み、幸せそうに見える。アルベルト・スクエアで行われた優勝セレモニーでは、リオ・ファーディナンドが彼の名前をチャントしていたわ。そのときのファーディナンドの表情を見ていると、香川に好感を抱いていることがよくわかった」
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