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日本代表 11年前

「4年前のような衝撃はない」。長友佑都はなぜアフリカ勢のフィジカルに通用するのか?

text by 河治良幸 photo by Asuka Kudo / Football Channel

意欲的に取り組んだ体幹強化

 オランダのユトレヒトで行われた試合。長友は左サイドバックで先発し、エシアン、ムンタリ、ペイントシルといった選手とマッチアップしたが、前半はほとんどの局面でボールをキープされ、深い位置まで持ち込まれた。そして攻撃の局面でも持ち味を発揮できないまま。

 後半は途中から7人もの選手を交替したガーナに対し、日本が4-3と逆転勝利したが、アフリカ予選の突破を決めた直後に、オランダまで長距離移動してきたアフリカの強豪にフィジカルの差を見せ付けられた試合だった。

 日本代表がチームをあげて体幹部分の強化に取り組んだのが、オランダ遠征の少し前あたりだが、チームにも選手にも大きな刺激になる経験だった。

 そこから長友は“体幹塾長”との異名を取るほど意欲的な肉体強化に取り組み、自分より大きな相手にもほとんど当たり負けしないボディを作り上げてきた。もちろんベースとしての体力もあるが、継続的な強化のたまものだろう。

「主力のメンバーが来なかったですけど、僕もミランにいたプリンス・ボアテング(現・シャルケ)だったり、ガーナの選手とはけっこうやっているので。フィジカル的には彼らも劣っていなかったとは思う」

 しかし、長友の感覚としては「ガーナはそこまで来なかった」のだという。やはり2009年の衝撃が彼の中に刻み込まれており、もともとフィジカル面に自信を持っていた彼がさらなる強化を求めて鍛え直すきっかけとなった試合だからだ。その意味で、長友としては主力が来ないという情報があっても、ガーナを甘く見ることはなかったのだ。

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