「ストライカーとしての役目を果たせるようにしたいとは考えていた」
だが実力的に下回る相手が自陣に引いて守りを固めてきたことでスペースがなく、前線での鋭さを思うように見せられない。バイタルエリアに侵入する回数も少なく、前半は停滞感が見て取れた。
「相手が3バックでゴール前を固めてきていたからスペースがない状態で、前半はなかなか難しかった。時間を追うごとにそう感じました。キヨ(清武)が持った時は相手の右サイドバックを抜け切れていなかったんで、自分がスペースへ飛び出す意識は強く持っていました。
サコ(大迫)ともいい距離感でやろうと。2人とも引いたり、ボールサイドに行っちゃうとゴール前が誰もいなくなるから、中にいてストライカーとしての役目を果たせるようにしたいとは考えていました。
だけど相手もあれだけ人数をかけて守ってくるとパスでつなぐのは難しい。前半は得点もゼロで、自分自身もゴール前に入り込んでシュートまで行けていない。すごく悔しいですね…」と香川は不完全燃焼感を吐露した。
後半になって本田圭佑と柿谷曜一朗が出てきて攻撃が加速。ゴール前の推進力が一気に高まって、最終的に3-0での勝利につながった。香川自身は後半24分にいい飛び出しから工藤壮人の2点目をアシストしたが、自身のシュートはゼロ。後半30分の途中交代も不本意なものだったに違いない。
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