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日本代表 11年前

攻守で貢献度の高い岡崎慎司。若手攻撃陣の見本となることが出来るか?

text by 河治良幸 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

岡崎は若手の指標となれるか?

 かつて香川が代表でなかなか得点を決められなかった時期には「俺こそが生粋のストライカーなのだから、得点を決められなかったら自分をもっと批判して欲しい」と逆説的にプライドを誇示した岡崎。

 怪我の影響で調子を落としていた時期は発言も大人しいものになっていたが、マインツで充実した日々をすごすストライカーは得点の意欲に満ち溢れている。

 その岡崎にとっても、J1の得点ランキング上位に名を連ねる選手たちが代表に入ってきたことは大きな刺激となっているはず。1トップ候補の大迫勇也と柿谷曜一朗が14得点で並び、右ウィングでポジションを争う工藤壮人は15得点を記録している。

 ドイツにいながらも、Jリーグのことは常に気にかける岡崎にとって、日本人ストライカーの活躍は喜びであり、同時に危機感と刺激の材料でもあるのだ。

 すでにワールドカップ予選での敗退が決まり、若いメンバー構成で臨んでくるグアテマラは日本にとって強敵とは言いがたいが、堅守速攻の伝統は引き継がれている。10年の対戦で苦労した通り、彼らの守備ブロックを打ち破り、得点を決め切るのは容易ではない。注目が集まる守備陣に増して、前線の真価が問われる試合になるのではないか。

「結局は自分たちの意識次第で、試合が単に通り過ぎてしまうのか、意味のあるものになるかが決まる」と語る岡崎は若い攻撃陣にとっても指標となるべき存在だ。彼が前線で攻守に奮闘し、得点に結び付けることで、日本の攻撃陣は活性化されていくはずだ。

【了】

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