CBの軸となるデヤン・ロブレン
ロブレンはクロアチア代表DFで、今夏リヨンからサウサンプトンに加入した。24歳で吉田より年下だが、チャンピオンズリーグに21試合、ヨーロッパリーグにも17試合出場している経験豊富なCBだ。移籍初年度だが、ポチェッティーノ監督が即戦力級の選手として獲得したのもあり、左CBのレギュラーに着している。
高さもあり、一対一にも強いタイプ。また、右利きではあるが、左足でボールを扱うのにも優れている。サウサンプトンで取り入れられている、両CBがタッチライン際へ開いて、低い位置から組み立てるスタイルでは大きな役割を果たしている。
サウサンプトンの左CBは、左斜め前にドリブルしながら、パスをさばく必要がある。そうすることで、味方サイドバックを高い位置に押し上げ、相手選手を相手陣地に押し込むのだ。
ただ左CBが右足でしかボールを扱えない場合、相手選手にボールをさらしながらの危険なボールの持ち方しか出来ない。また、一度右に切り返さないと、センターもしくは右サイド方向にはパスを供給出来ないため、組み立ての流れがそこで悪くなってしまう。
そのために、左CBには左利きか、左足でボールを扱える選手を置くのがベターだ。吉田はVVV時代に左CBとしての経験があり、プレーすることも可能だが、本職は右CB。また、ロブレンはポチェッティーノ監督が獲得した選手というのも考慮に入れれば、基本的に目指すレギュラーポジションは右CBではないか。
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