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日本代表 11年前

今野泰幸に聞く。今、日本代表の守備陣に足りないことは何か?

text by 元川悦子 photo by Asuka Kudo / Football Channel

「単に(ラインを)上げるのが目的じゃない」

 ただ、いくら反省していても、具体的な修正を図らなければ状況は改善されない。例えばウルグアイ戦の失点シーンを振り返っても、1点目は吉田麻也との意思疎通のズレを突かれる格好だった。そういうミスを減らし、お互いのやるべきことを明確にすることが重要だと今野は考える。

「あのシーンはお互いにポジショニングミスをしていた。どっちかに合わせるべきでしたよね。意思疎通ができてないことによって一瞬マークを外してやられた。相手はカウンターの精度も高いし、簡単に2人で決めてしまう力を持っている。だからこそ、意思疎通といいポジショニングが必要なんですよ。

 ラインを上げるか下げるかって話がよく出るけど、単に上げるのが目的じゃない。失点を少なくする、コンパクトにしていい形で前でボールを奪う意味でラインを上げるわけですよね。いい頃合いのラインを設定するのはすごく難しいし、経験が必要。

 ただ、麻也に合わすだけじゃなくて、ディフェンスライン全体で『ここだ』っていうところに90分間合わせ続けないと。監督にはそれを要求されているわけだから。9月の合宿ではしっかり探っていくべき。

 映像とかをしっかり見て『今は上げられる時だよね』とみんなで頭に刷り込んでいくことが大事だと思います。まだ世界の強豪との試合も4~5試合しかやってないし、もっと経験を積み重ねていく必要はありますよね」

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