安定した戦いが出来るために何を成長させるべきなのか?
2010年秋にザックジャパンが発足して3年近い月日が経過しているが、彼らが世界トップレベルの相手とガチンコ勝負したのはコンフェデを含めてわずか5~6試合しかない。世界における日本の位置づけや強豪との力関係がまだ完全に見極められていない部分もあるのだ。
ゆえに、少なくとも12月の本大会組み合わせ決定までは、あまり結果に一喜一憂せず、これまでのやり方を続けて精度を高めていく方がいいと遠藤は考えている。
「予選リーグの相手が分かれば特徴も把握できる。一番大事なのは来年のワールドカップで100%、もしくはそれ以上の力を出せるかどうか。それまでにいい準備はしないといけないですけど、1試合1試合で勝った負けたと大きくメンタル的に上下しないようにしないといけない。
ザック監督が『ワールドカップ優勝は契約書に入っていない』と言ったことも、単に事実を言っただけで、僕自身は何の違和感もない。監督にしても自分たちにしても負けていい試合は1つもないし、目の前の敵には勝ちたい。ただ、現実を見てやらないといけないという意味なんだと思います。
僕らは常に安定した戦いができるようにならないといけないですし、同時にメンタル面でも成長していく必要がありますね」
2010年南アフリカワールドカップ直前の混乱を乗り切り、ベスト16入りの原動力となった男はどんな状況でも動じない。その落ち着きはきっと守備の安定化に寄与することだろう。
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