久保くんはバルサのトップに行けるのか?
大会としては、バルセロナが圧倒的な強さを見せ付けて優勝した。リバプールとの決勝のスコアも、5-0である。才能の宝庫だったのは間違いない。
個人的なインパクトは中盤で多彩な技を見せた左利きのアドリア・ベルナベ・ガルシアであり、ギリギリまでパスの判断を待てる不思議な間合いを持つニコラス・ゴンサレス・イグレシアスであり、また一個下ながら絶対的なフィジカル能力を示した得点王のアンスマネー・ファティーだったけれども、ほかにも好選手が盛り沢山。
久保が素晴らしい選手なのは確かだが、同世代にいるキラ星のようなタレントを観て、なおかつ前後の世代にも同様のタレントがいるであろうことを思うと、気楽に「バルサのトップに行ける」などと言う気にはならない。
これは遠くアフリカを含めて多彩な才能を集めた成果であり、リバプールのテクニカルダイレクターであるロドルフォ・ボレル氏が、このチームを「Best players in the world」と形容したのもうなずける。
「あれだけの素材を集められれば、あとは戦術なんて要らないんだ」という話は、氏がかつてメッシやピケ、セスクがいたころのバルセロナのカンテラ(下部組織)を率いていたことを知っていると、実感がこもっていることが分かって、ちょっと面白い。