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本田圭佑 11年前

CSKAとの交渉難航の間に変化したチーム状況。ミランが本田圭佑を今すぐ必要としない理由

もはや泥沼化したミランとCSKAの本田をめぐる交渉。移籍市場がもうすぐ閉まるというにも進展はなし。そうこうしている間に、状況も変わってきた。本田を今すぐ獲得しなければならないわけでもなくなったのだ。

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

「何の会談も予定されていない」

 ますますもって混迷を極めてきた。 PSVに勝利した28日のUEFAチャンピオンズリーグ予選プレーオフ第2戦後、本田の移籍交渉についてガッリアーニ副会長は「分からない。CSKA次第」と日本メディア向けに応えた一方、イタリアの報道陣に対しては「多分1月だ。(CSKAとは)何の会談も一切予定されていない。もういい」と答えていた。

 CSKAとコンタクトが取れず、プレーオフの登録メンバーに本田のための枠をわざわざ空けても交渉がままならない。それでもプレーオフに勝ってCL進出が決まり、3000万ユーロと言われるギャランティーが確約された時点で、もう一度オファーを出すとも囁かれていた。

 29日、ジュネーブでの組み合わせ抽選会で、両クラブの関係者が集う可能性がある。この場でCSKAと仲の良いフロントの一人を仲介役に立て、なんとか会談に持ち込もうとミランは画策しているという。しかし一方で彼ら自身が、その実現に関して悲観的な見方をしていることも、ガッリアーニ副会長の発言からは読み取れる。

 そしてミランは、別の補強の道も考えだしている。ガッリアーニ副会長、ならびにバルバラ・ベルルスコーニ取締役は「アレグリ監督はセンターフォワードの補強を希望している」と揃って明言。右膝を手術したパッツィーニの復帰がいつになるか不透明なためだ。

 そのFWには、ユベントスのマトリをリストアップしている。しかしユーベは、レンタルではなく完全移籍での放出を希望。そうなるとミランは1100~1200万程度の移籍金を払わなければいけないことになる。29日付のガゼッタ・デッロ・スポルトは「そうなった場合、本田と同時に獲得するのは(資金の面から)まず無理だろう」と報じている。

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