ネイマール自身が抱える問題とは?
また、サントスで指揮を獲ったラマーリョ元監督は、ネイマールの課題について、「パスミスの改善とプレーの簡略化」を挙げている。
バルセロナではプレーの成功率が低いと感じられた場合、すぐにバックパスを出してやり直すが、ネイマールは不確実なパスをねらってボールを失うことも少なくない。その傾向はコンフェデでも表れていた。
このような正確性の改善、また、ワンタッチ、ツータッチでシンプルにパスを回しながら自らも動き続ける独特のリズムに慣れなければ、バルセロナがボールを失うときはいつもネイマール、すなわち、バルセロナのポゼッション率を数パーセント下げる危険因子になる可能性もある。
攻守の切り替えにおける素早いファースト・プレスを含め、あれもこれもできるネイマールが、自分のプレーをチームが必要とする部分に絞って整理し、プレーを簡略化させることができるか。ここは大きなポイントになる。
どんな選手に起こりうることだが、新しいチームに馴染むには時間がかかる。それはネイマールでも例外ではない。そして、バルセロナというクラブだからこそ起こってしまう最大の問題がある。それはメッシとの共存だ。アルゼンチン代表のエースであるメッシがいるがゆえに発生してしまう大きな壁とは何か?
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