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【独占インタビュー】アンチェロッティが語るレアル監督就任の経緯とCL制覇へ向けた野望

text by クリスティアーノ・ルイウ photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

「各国で積み重ねてきた経験値をもって新たな戦いに挑みたい」

「その上で言えるのは、これまでにも何度かマドリーに来る寸前にまで話が進んだことがあったということ。しかしまぁこの世界はなかなか思うようにはいかないものだからね(笑)。ミランの監督当時も含めてその夢が実現することは遂になかったわけだよ。

 ところが今回、そんな私に対してレアルの側から正式なオファーが届いた。とすればもう私に迷う理由などは一切なかった。最初にコンタクトを受けた際に真っ先に思ったのは、『この機を逃したくない』。そして今この段階で思うのは、レアル監督の座から退いて以降の私が他のクラブを率いることはないということ。その後はどこかの国の代表を率いてみたい。

 そして、この場を借りて改めて述べておきたいのは、いかにレアルからの誘いであったとはいえやはりパリを去るのは相当に心苦しかったということでね。私の意志を尊重してくれたPSGの首脳達に心から感謝している。

 イタリアとイングランド、そしてフランスという異なる国の異なるリーグでの経験は何物にも代え難い財産となってこの私の中に蓄積されているのだからね。その積み重ねてきた経験値をもって新たな戦いに挑みたいと思う」

――ところでミスター、具体的に、マドリーからのオファーが届けられたのはいつ頃だったのでしょう?

「ルイウ、その類いの話がタブーであることくらいは君も知っているだろ? 当然、たとえ拷問にかけられてもそれを具体的に明らかにすることはできないよ(笑)」

――では、レアル監督の座が長年の夢であったという話を一旦は脇に置くとして、今回のマドリー行きを考え始めたのはいつ頃だったのでしょう。そこまでなら言えますよね(笑)

「OK。まぁそこまでであればね(笑)。でもその問いに対する答えは至って簡単。他でもない前任のジョゼ(・モウリーニョ)が退任を明らかにして以降だよ。その辺りでとある人物から最初の電話が入ってね。

 続いて会長(フロレンティーノ・ペレス)からも直に電話が入っていたんだ。もちろんその段階で既に私の意は固まっていたし、迷うことなく私は快諾の旨を伝えていた」

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