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日本代表 11年前

失意の4失点。今野泰幸がウルグアイ戦で感じた“世界との差”

text by 元川悦子 photo by Asuka Kudo / Football Channel

「もしアジアのチームだったら、ここまで負の連鎖が続いてない」

今野泰幸
今野ら最終ラインの負担も軽いと思われていた【写真:工藤明日香(フットボールチャンネル)】

 実際のウルグアイはシンプルな4-4-2で挑んできた。タバレス監督は「我々は2006年から7年間も同じチームで戦ってきたから戦術を臨機応変に変えられる」と自信をのぞかせた。とはいえ、中盤が3枚の日本にとっては数的優位を作れる。今野ら最終ラインの負担も軽いだろうと思われた。

 ところが前半27分、吉田麻也とのオフサイドの認識のズレからスアレスの飛び出しを許した。今野は懸命にカバーに行くがアッサリかわされ、中央に詰めたフォルランがゴール。1点目を献上する。

「立ち上がりはいい感じでできたとは思うんですけど、1本のスキを与えて、簡単に決められてしまって。それもマイボールのスローインから。麻也はオフサイドって思ったけど、俺は残っていた。

 その1つのポジショニングミスで簡単に裏を抜けられて、スアレスとフォルランの2人だけで仕留められた。あの1点でガクッと来たからもったいない失点でした」と本人も肩を落とした。

 このショックが響いたのか、わずか2分後にはフィードに競りに来たスアレスを止めようと、背後から頭を出した今野が絶好の位置でFKを与えてしまう。これをフォルランに決められたのだから、彼としては何とも言い難い屈辱だったに違いない。

 そして後半も再三危ない場面を作られ、スアレスとゴンザレスに2点を追加された。コンフェデに続く大量4失点は彼としても受け入れがたいものだった。

「続けざまにミスが出るのは実力不足が一番大きい。これがもしアジアのチームだったら、ここまで負の連鎖が続いてないと思うけど、やっぱり世界だとミスが重なれば間違いなく失点につながる。

 今回も相手FWがすごくいい動き出しをしていて、ラインが下がったところをうまく使われ、サイドを崩される形が続いた。こっちもいい形でボールを奪えた時もあったし、後半は自分たちの時間があったから、そこは前向きに考えたいけど、やっぱり失点が多すぎる。機械のように正確に動いてしつこくしつこく対応していくしかないですね」と今野は矢継ぎ早に問題点を口にするしかなかった。

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