「結局は個の部分でやられた」酒井高徳

　ただ、この失点に関して別の視点から悔しさを表したのが、最後のスライディングが及ばなかった酒井高徳だ。「サイドバックとしてはそこでオフサイドを取りに行くのはリスクが高い分、合わなかったりとかはある」と語る彼にとって、この場面での吉田のポジショニングに対しては疑問が大きかったようだ。

「麻也くんが意図を持ってラインの上げ下げをするようにと言われているので、みんなそれに合わせて上げ下げするという。ただ、合わなかったことは事実」と語る酒井高徳は、長友のコンディションによってスタメンのチャンスを得た事情はある。

　しかし、だからこそ試合に出ている出ていないに関わらず、守備陣として吉田や今野と意識の共有をはかっておくことが大事だということを認識させられたと言う。

　その一方で酒井高徳には別の反省点もある。「組織でやるにも限界はあるし、コンフェデで痛感したように、結局は個の部分でやられたのは目に見えてあった」と語る酒井高徳にとって、スアレスからマイナスのボールを受けたフォルランへの対応で、もっと何とかできなかったかという思いが強い様だ。