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日本代表の“ドイツ組”はW杯で輝くことが出来るか? 試練のシーズンで長谷部・岡崎らに求められること

text by 河治良幸 photo by Ryota Harada

酒井宏樹がライバルを追い越すために必要なこと

 ハノーファーで2シーズン目となる酒井宏樹に関して、スロムカ監督やクラブの首脳陣は結果を急いでいない様子だ。加入時の契約期間は3年間で1年のオプションを付けており、当面はキャプテンでもあるアメリカ代表DFチェランドロのバックアップを担うことが織り込まれていたからだ。

 しかし、日本代表でW杯出場を目指す酒井としては、指をくわえてチェランドロの“衰え”を待っているわけにはいかないだろう。13試合の出場に止まった昨季も、終盤戦のチャンスには持ち前の積極的な攻め上がりや、粘り強いマンツーマンを披露するなど、ブンデスリーガの中でも成長は見せている。

 そのパフォーマンスも踏まえて、ザッケローニ監督はコンフェデレーションズカップでも長時間のチャンスを与えたはずだが、失点に直結するミスをおかすなど、期待に応えるパフォーマンスを示すことはできなかった。

 恵まれた身体能力とクロスの精度は現時点でも申し分ないが、それをチームの中で活かしていくこと、そして出場時間を通した判断力のアップが大きな課題となる。それはそのまま、ライバルでも大先輩でもあるチェランドロが持つ資質であり、チームメートや指揮案からも頼りにされる要因でもあるのだ。

「ヒロキはいつか重要な戦力になる」と語るチェランドロを一気に追い抜き、ハノーファーの主力選手として堂々と日本代表に参加するためには、自分がチームを引っ張っていくぐらいの気持ちをもって、チャンスをどんどん掴んで行く姿勢が求められる。

【次ページ】厳しい立場の金崎
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