ソンは香川を超えられるか?
韓国のサッカー専門誌『Four Four Two』の編集デスクであるホン・ジェミン氏は、こう解説する。
「パク・チソンがマンチェスターを去ったことで、韓国ではその穴をソン・フンミンが埋めてくれるだろうという期待が大きい。今現在、韓国で一番人気のあるサッカー選手、スタープレイヤーと言えますね。
韓国のファンたちは、年齢が若く、まだまだ伸びしろのあるソン・フンミンが経験を積んでいけば、香川真司以上の選手になれると期待しています」
はたしてソン・フンミンは、ファンの期待通りに香川を超えるほどの選手になれるだろうか。というのも、香川はドルトムントでプレーしていたドイツ2年目の2011-2012シーズン、13ゴール、12アシストという成績を残している。昨シーズン12ゴール、2アシストのソン・フンミンは、まだまだ香川には及ばない。
“香川超え”のためには、少なくとも昨シーズン以上のゴールを上げることが必須条件だ。ソン・フンミンが昨シーズン以上に得点する可能性について、ホン氏は「十分にある」と話す。
「レバークーゼンはカウンターアタックがうまいチーム。昨シーズンのソン・フンミンの得点シーンを振り返ると、カウンターから一人で抜け出し、得点する場面が多かった。そう考えると、レバークーゼンのチームスタイルは、ソン・フンミンに合うと言えます。チャンピオンズリーグの出場もあり、試合数が増えるため、ゴール数は増えるのではないでしょうか」
確かにソン・フンミンとレバークーゼンのチームスタイルは、波長が合うようだ。シーズン開幕直前の8月3日に行われたDFBポカール1回戦、リップシュタットとの試合で、ソン・フンミンは早くも結果を出している。
後半戦に投入された彼は、1ゴール、1アシストの活躍を見せたのだ。ドイツのサッカー専門紙『キッカー』は、「ソン・フンミンは45分間で自身の価値を証明した。絶妙なクロスと驚異的なパスは、レバークーゼンの攻撃に力を吹き込んだ」と高評価を与えている。
「世界最高のサッカー選手になるのが夢」というソン・フンミン。夢実現へと突き進む“ソンセーショナル”は、第2章に突入していく。
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