別次元の活躍を見せる中村憲剛
「ブラジルから帰ってきたら、すごくやりやすくなっていた。一体、キャンプで何があったんだろう?」
中断明けのチームの好調ぶりに、中村憲剛がそう苦笑いする。中村はコンフェデレーションズカップを終えてブラジルから帰国すると、ワールドカップ予選も含めて約一ヶ月ぶりにチームに復帰した。
その直後、ナビスコカップ準々決勝第2戦の仙台戦から出場したのだが、そこで想像以上にチーム力が向上していることに驚いたのだという。中断明けの公式戦は6試合で5勝1敗。しかも全て2点以上を奪っている。中村が戸惑いを見せるのも無理もないのかもしれない。
しかしそんな本人の困惑以上に、周囲は中村のパフォーマンスに驚愕しているに違いない。少なくとも自分はそうだ。復帰後の公式戦は4試合連続ゴール。大宮戦では連続得点こそ途切れたが、きっちりと2アシストを記録した。
単にゴールやアシストという記録だけではなく、勝負所で見せるそのハイレベルのパフォーマンスは、Jリーグの中では、ちょっと別次元の域に達している印象すらあるほどだ。
彼の中で何が変わったのか。
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