JFA管轄では禁止されている旭日旗
まず日本の旭日旗。これまで日本サッカー協会の意向もあり、韓国戦でのスタジアム内への持込みや使用は事実上禁止となってきた。日本代表サポーター内でも、最近では自粛ムードが高まっていた。
その背景サポーターには、2011年のアジアカップ日韓戦において、日本人を揶揄する行為をしたキ・ソンヨンが、その行為の理由としてスタジアムで旭日旗を見かけたのでその報復と証言(その後に撤回)、日韓の代表戦が政治問題化することを避けた判断があった。
すでにJFAの試合運営管理規定では「政治・思想・宗教・軍事的な主義、主張、観念」を横断幕などにすることは禁止されている。なお本家FA(イングランドサッカー協会)のスタジアム安全規定でも、政治的・宗教的な主張をスタジアム周辺も含めて試合開催日に行うことは禁じられている。
これにより日本のスタジアムでは、すでに「軍事的な主義・主張・観念」ということになり禁止行為となっているわけだが、問題は日本以外の主催試合で旭日旗が「政治的な主張」に該当するのかということになるだろう。
この点、ACLにて日本のJリーグチームが過去旭日旗を韓国戦で掲揚した時のケースでもAFCの判断は特に下されていない。現在までのところ、試合主催チームや国の判断に委ねられているのだろう。
【次ページ】なぜ旭日旗を忌み嫌うのか