日韓戦ハイライトは柿谷の先制点
韓国メディアの中でも柿谷は大きな話題になっていた。2ゴールを決めた柿谷曜一朗だった。大手スポーツ紙『イルガンスポーツ』のソン・ジフン記者は「日本代表との試合で、一番印象の残ったのはやはり柿谷」と言った。
「韓国が最初の失点をしたシーンが、今回の日韓戦のハイライトだったと思います。セットプレーの状況から韓国のボランチ2人が攻撃に加わった状況の中、DFのキム・チャンス(柏レイソル)がオフサイドトラップをかけようとしていたのですが、ポジションが悪かった。そのミスを柿谷が逃さなかったのはFWとしてのセンスが優れているからだと思います」(ソン記者)
韓国メディアのほとんどが、柿谷が今後ザックジャパンの一員になるだろうと予想していた。 その一方で、韓国は結果を残せなかったとはいえ、安定した守備には一定の評価を与えていたし、3試合すべてに出場して唯一のゴールを決めたユン・イルロクもホン・ミョンボ監督の信頼を勝ち取ったと言える。
ホン・ミョンボ監督は大会前、「国民の代表チームへの信頼の回復」を掲げていたが、結果を残せなかったことでその目標は達成できなかった。苦いスタートになったとはいえ、今大会だけで手腕の是非を判断するのは難しい。ブラジルW杯までの残り約1年で、どのようなチームを作り、変革を遂げていくのか――。新監督の真価が問われるのはこれからだ。
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