評価が難しい東アジア杯
東アジアカップの最終戦で日本は2-1で韓国を下し、初優勝を手にした。新戦力発掘という目的に加え、結果も残した日本。それとは対照的に、2分1敗の3位で大会を終えた韓国。
試合会場となった蚕室総合運動場には4万7000人の観客がつめかけ、韓国の「総合編成チャンネル(ケーブルテレビ)」JTBC放送は最大瞬間視聴率18.9%を記録するほど、大きな注目を集めた試合でもあった。だからこそ、韓国にとっては悔しさが残る大会となった。
今回の日韓戦の結果を受けて、韓国メディアはどのように試合を振り返っているのだろうか。 サッカー専門誌の『Four Four Two korea』は「評価が難しい大会だった」と分析する。
「韓国、日本、オーストラリアの3カ国は徹底的に選手をテストさせていた。韓国と日本に限っては1、2戦を違うメンバーで挑んでいたことからも、試験的な要素の強い大会だったのは明らか。
それでも韓国のファンの期待は大きかったのは、ホン・ミョンボがフル代表の監督に就任したからで、今後、どのような方向性でチームをブラジルW杯に率いていくのかがとても気になる」とし、今回の結果だけでは代表チームの良し悪しを問うのは難しいという論調だった。
一方で大手スポーツ紙『スポーツ朝鮮』は、「広がる日本との差」と見出しをつけ、今大会の日本についてはこう評価していた。
「日本サッカーは我々が想像していたよりも遥かにレベルが高かった。Jリーグでプレーする選手だけで構成されたにも関わらず、日本特有のカラーを失っていなかった。日本のトレードマークは細かいパスサッカーだ。どの選手が入っても、この枠から外れることはない。個人のレベルが落ちるだけで、チームの色は変わらない。これは強いチームの条件の一つでもある」
これだけ評価する韓国メディアも珍しいが、それだけ日本がインパクトのある試合をしたということだろう。その中心にいたのは間違いなく2ゴールを決めた柿谷だった。