センターフォワードは豊田か
今大会の3試合を三段跳びに例えるならば、2試合目は“ホップ・ステップ・ジャンプ”のステップに当たる部分であり、初戦の布陣をベースにしながら、テストの優先順位が高いポジションを入れ替えてくるのではないか。
テストの優先順位が高いポジションとはすなわち、コンフェデレーションズカップで大きな課題となった2つのポジション、センターフォワードとセンターバックだ。
センターフォワードは中国戦では柿谷が起用され、従来の1トップ像とは違った特徴を示し、1得点1アシストと結果も出した。ただ、柿谷に関して“本来のポジション”とザッケローニ監督も認めるトップ下も視野に入れており、センターフォワードにはスペシャリストである豊田の起用される可能性は十分にある。
豊田に関してザッケローニ監督は「彼の特徴はエリア内と空中戦の強さ。そこは我々のウイークポイントだったので、相手もそこを突いてくる中で、彼がどれだけできるのかに関心がある」と評価している。
豪州の監督は日本を良く知るホルカー・オジェックであることから考えても、豊田の起用は面白い。彼が相手の強靭なディフェンスに対して日本の攻撃に深みをもたらし、迫力あるフィニッシュに持ち込むことができれば、8月のウルグアイ戦以降のポジション争いも大いに活性化されるはずだ。
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