2試合でほぼチェックを終えた韓国
昨晩の韓国対中国で、ホン・ミョンボ監督は開幕戦からガラリと先発メンバーを変更してきた。2試合とも先発したのは22番のヨン・イロクのみ。その彼にしても、オーストラリア戦は左サイドハーフだったが、中国戦は2トップのやや下がり目のポジションに移っていたのだ。
韓国も欧州組は呼べず、中東でプレーする何人かの常連選手も招集されていない。さらにイ・ドングやイ・グノといった経験豊富な国内組もあえて外したホン・ミョンボ監督は、自身についてはA代表での初陣となる東アジアカップを、KリーグとJリーグで活躍する新戦力のチェックと割り切っている。
その中でも組織の継続性を重視するならば、2試合目も初戦の布陣をベースに構成するのが筋だろう。しかし、ホン・ミョンボ監督はあえて全く異なる布陣で中国戦に臨んだ。結果として2試合続けてスコアレスドローに終わったが、2試合でほとんどの選手をチェックする目的は達成した。おそらく28日の日本戦では、この2試合のテストを踏まえ、ベストと考える陣容をぶつけてくるだろう。
一方のザッケローニ監督は「できるだけ多くの選手を試してみたいが、同時にチームはバランスやパーソナリティーを確保しなければならない」と語っていた。豪州戦に向けては、実際に初戦の前とは指導の内容が、さらにディテールに踏み込んだものになったことをキャプテンの駒野も認めている。
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