東アジア杯でセンターバックに問われるテーマ
来年のW杯本大会に向け“新戦力”を発掘することに主眼が置かれる東アジアカップだが、守備に関しては出場した選手が失点をしないことが1つの目標となる。
そこで組織のパーツとして機能できるかどうか、そして厳しい局面において個人でしっかり対応できるかどうかが守備陣、とりわけセンターバックに問われるテーマだ。
ただ、評価基準で言うならば組織はあくまでベーシックな条件であり、残り1年でメンバーに定着し、主力に食い込んでいくには個人の部分をアピールしていく必要がある。その意味でセンターバックは非常に楽しみな陣容になったが、中でも期待したいのが森重真人だ。
「レベルが高い所に行くほど個人の差が出ると思うので、そこは常日頃から意識してやっています」
そう語る森重の強みは1対1で相手のアタッカーに怯むことなく打ちかかり、前目の位置で潰せること。
Jリーグで見ていても、競り合いで強さを発揮するセンターバックは何人もいるが、個人でボールを奪う守備ができる選手はなかなか見られない。森重は例外的な存在と言えるが、世界の戦いにおいてはよりスタンダードに求められる部分だ。
体を厳しく付けていくべき局面でしっかり付けていかないと、世界の舞台ではアタッカーに決定的な仕事をされてしまう。コンフェデ杯での3試合9失点も突き詰めれば、人が足りていながら相手にフリー同然のプレーをさせてしまったこと、その積み重ねが招いた結果だ。
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