大儀見はポジションを獲得できるのか?
実際に新リーグが開幕すると、チームの梃入れも勢いを増した。昨年には、女子の本場アメリカで指導実績を持つ、エマ・ヘイズが監督に就任。今季は、6名が新戦力という先発メンバーで4月の開幕戦に臨み、バーミンガムと引分けた(1-1)。同月には、スーパーリーグ初のブラジル人選手として、エステルを新ボランチとして獲得してもいる。
その野心溢れる新環境の中で、大儀見は既存レギュラー3名と前線の定位置を争う。新CFとしての勝算は、もちろん有りと見る。
イングランド代表のエニオラ・アルコは、ゴールへの嗅覚と共に、3トップでサイドもこなす速さと器用さを持つ。上背のあるスウェーデン代表、ソフィア・ヤコブソンも同様だ。
となれば、中央のライバルは、システムがオプションの4-4-1-1でも4-2-3-1でもトップに入る、ウェールズ代表のヘレン・ウォード。元アーセナルの27歳は、オフ・ザ・ボールで精力的かつ献身的に動くが、最も肝心な決定力では、泥臭いゴールもある大儀見に分がある。
ベンチには、最前線でタメを作れるケイト・ロングハーストという駒もあるが、ポツダムでポストワークを磨いた大儀見であれば、経験値の差も含め、24歳のイングランド人の挑戦を退けられるはずだ。
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