「売却することはない」と監督は言うが…
7月に入り、各チームは新シーズンへ向けて本格的に始動した。マンチェスター・ユナイテッドも例外ではないが、今季は1987年以来初めてファーガソン監督不在で迎えるために注目が集まるのも当然だ。
5日には指揮官に就任したモイズ監督の初めての記者会見が行われた。しかし、開幕まで1カ月以上も時間がある中、チームを取り巻く最大の関心事は昨季終了時点と変わらない。移籍が噂されるルーニーの去就である。
27歳のイングランド代表は昨季終盤、絶対的なレギュラーの地位を喪失。オフの間はチェルシーやアーセナルへの移籍が噂される状態が続いている。会見でも現地記者の関心はルーニーに集まったが、本人と数回の会談の機会を持ったモイズ監督の姿勢は明白だった。
「ウェイン(ルーニー)を放出することはない。マンチェスター・ユナイテッドの選手であり、今後もそうあり続ける。売却することはない」
こういった発言は目新しいことではない。監督であれば一応はチームの戦力と期待される選手の放出を簡単に口にすることなどないからだ。しかし、本人の意向はどうなのか。それは決して単純な話ではないようだ。
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