新シーズンの予想される布陣

　従って今季は2トップ。それも、ウイングハーフを起用して選手を横に並べる4-4-2ではなく、トップ下を用いた4-3-1-2となる。これは、守備ブロックの構成の問題が影響している。

「3トップであろうと2トップ＋トップ下であろうと、前線3人とその他、という図式に変化はない」とアレグリ監督は言う。つまり最終ラインと3ボランチは、そのまま踏襲される模様だ。

　4バックの中心になると思われるのが、メクセスとサパタのCB。 チアゴ・シウバがいた頃に比べればさすがに見劣りするが、昨季の後半戦はなかなか堅い守備を拾う。これはサパタが慣れてきたのと、組織守備を整備し中盤でちゃんとフィルターが掛かるようになったことが大きい。

　彼らの両脇は、アバーテとデ・シリオのイタリア代表SBが固めることになる。ウイングを使わないシステムになるため、彼らの攻撃参加は戦術的に重要度が増すはずだ。

　中盤は新主将モントリーボに、故障から復帰したデ・ヨンク、そしてサンプドリアから移籍したポーリが3ボランチを務め、トップ下に現状ではボアテンクかサポナーラ、もちろん本田が移籍してきた時にはここに入る、という様相である。

　もちろんこれは、補強の推移によっていくらでも変わり得る。放出を考えていたボアテンクが高すぎてなかなか売却に苦しんでいるため、本田加入の場合は彼を3ボランチの一角として起用することも構想中だとも言われている。彼のポジションは、本来であればここ。ただ選手本人は、この位置での起用を好んでいないとも言われるが…。