言わずと知れた名門のミランだが近年は…
本田のミラン移籍に関連する情報は、イタリアでは連日のように熱心に報道されている。テレビのカメラを向けられた12歳くらいのミラニスタの男の子は「本田は今直ぐ取るべきだよ。ちゃんと放出を急いでね」とまるで年配のファンのような口調で語る。
最後の最後で破談になったラツィオの一件があるため予断を許さないが、CSKAサイドからも交渉に応じる発言が出るなど、今夏の成立も現実味を帯びてきた。
そのミランとは、現在どういうチームなのか、そしてどういう補強がなされ、どういう闘いをして行きそうなのか。全体像についての情報をおさらいし、その上で本田加入後の姿について推測する事にしたい。
スクデット獲得18回に、7度のビッグイアー獲得し、特に90年代から2000年代前半に掛けては、巨額の補強や時代の先端を行く戦術で国際舞台を席巻した名門。ただ近年は高コストの経営体質を維持出来なくなり、選手の放出の方が目立つようになる。
1年前も、チアゴ・シウバとイブラヒモビッチを揃ってパリ・サンジェルマンに売却。だが戦術はそのままを維持したために、点が取れない一方守備では脆いという悪循環に陥り前半戦は大不振。
その後アレグリ監督は、バロテッリの加入に伴って、ウイングが守備にも下がる4-3-3にシステムを修正して守備を整えた。ただ、これがベルルスコーニ会長の気に召さず、3位に入ったにも関わらず「2トップで闘え」と命じられたことは、以前この場でもお伝えした通りだ。
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