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ジャパンツアーからアーセナルが変わる!? ヴェンゲル・コード(信条)を読み解く

text by 東本貢司 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

来日はアーセナルが変わるきっかけになるか?

 この7月、アーセナルは40年ぶり(文献によっては「45年ぶり」とも)にオフシーズンのアジアツアーを計画、その一環として日本を訪れる。ヴェンゲルにとっては1996年秋に名古屋グランパスエイトを去って以降初めての、アーセナルを率いての“凱旋”となるが、ここに一つの重要な「サイン」が見出せるかもしれない、とすればどうだろうか。

 ヴェンゲルの成功の要諦、その一つは「徹底したプレーヤーの体調管理」であり、そのための食餌規制、飲酒習慣の事実上の撤廃などだった。あるヴェンゲル通のジャーナリストによると、その思想は日本における食生活習慣にヒントを得たのではないかという。

 もしそうだとすれば、今回の来日には「原点を見直す」というヴェンゲルの意思も強く働いているのかもしれない。彼自身の監督としての取り組み方を、ある意味でリセットすることで、改めてアーセナル監督としての存在意義を自らに問いかけ、再出発を期す。

 そうすることによって、これまで頑なに守り通してきた補強ポリシーを洗い直し、そこから発して“新しい血”導入の意義を自らに納得させるプロセスを導きだしていく……。

 それが、本当の意味での「アーセナルが変わろうとしている」表れになるとしたならば、来る新シーズンのエミレイツにはきっと「何かが起こる」期待も膨らむというものである。

【了】

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