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Jリーグ 11年前

【J3構想の実態を探る】Jリーグ理事 大河正明氏に聞く、『J3』のアウトライン(後編)

text by 宇都宮徹壱

日本のピラミッドはひとつ? ふたつ?

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Jリーグ準加盟クラブにとってJ参入までをJFLで試合をすることは財政面での負担が大きく、行政からのサポートを受けにくい状況にあるという。※写真はイメージです。【写真:編集部】

――結局のところ、J3ができることで、日本サッカーのピラミッドはどうなるのでしょう? J1、J2、J3の下にJFLがあるのか、それともプロのピラミッドとアマチュアのピラミッドを別にするのか?

 公式見解では後者です。まったく別の、とは考えています。世の中的にどう受けられるかという問題はあると思いますが。

 プロの3番目のJ3と、アマチュアのトップであるJFLとは、おそらく戦力的にはそれほど変わらないのかもしれない。ただ、2年目以降は、JFLで実績を作った選手がJ3に流れていくような仕組みを作ることになると思いますので、自然とJFLがJ3の下になっていくと思います。

――個人的に心配しているのが、J3に降格がないことで、かつてのJ2のように下位チームが淀んでしまうことなんですけれど、いかがでしょうか。

 おっしゃるようなことはあるかもしれません。とりあえず10とか12とかからスタートするので、当面はJ2が始まったときのようなことが起こると思います。ただし国内向けとはいえ、ライセンス制度が適応されます。勝負の世界のまったり感は残るかもしれませんが、財務的な要件をしっかり押さえるなど、各クラブの経営面はしっかりしていくと思います。

――JFLは、プロとアマチュアのバッファーとして、一定以上の機能は果たしていたと思うんです。これをあえて分けてしまうことが、本当に日本サッカーのためになるのでしょうか?

 先ほども言いましたように、JFLからJを目指すクラブが増えたので、今回こういう話になりました。一方で、Jを目指すクラブが最終的にどれくらい出てくるかわかりませんけど、気持ちだけでいうと20から30はあると思っています。

 それともうひとつ、ホンダロックやHOYOとのアウェイ戦に、どれだけのお客さんが集まるか。企業チーム同士の対戦となると、集客も3ケタになってしまうわけです。「入場料ベースにクラブ経営をしてください」という我々からすると、いよいよ(プロとアマを)分けてもいい時期に来たのかなという感じではあります。

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