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【松田浩の超分析】日本代表の守備はなぜ崩壊したのか? あまりにもお粗末な長谷部のコーナーキック対応

text by 鈴木康浩 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

マンツーマンの弱点

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長谷部誠【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

――マンツーマンの良し悪しは、人に勝てれば勝ち、負ければ負け。

「そうですね。それと僕がマンツーマンを採用しない理由は、相手に操作されてしまうことなんです。たとえば、相手が5人いてマンツーマンでついていたとしますよね。相手2人がブロッキングプレーヤーである前田の前に走っていったとしたら、味方の2人もついていかなければならない。

 それで残りの3人が逆サイドに逃げていったときに味方の3人も引っ張られたとしたら、ゴール前の前田の背後のスペース、いわば一番おいしいところに誰もいない状態ができてしまう。

 そこに遠くから走ってきたもう一人の選手にやられる、なんてことがある。その選手を見るのはたいがい小さい選手だったり、守備のメンタリティに欠ける選手だったりするのでやられてしまう。

 僕も現役時代にゴール中央でドフリーでヘディングシュートを決めたこともあるし、いまの栃木でもチームとして何度も決めたことがあります。相手がマンツーマンであれば操作しやすいんです。

 マンツーマンは試合全般でも言えることで、人もボールも動く、それでスペースをつくって3人目を使う、などというんだけど、それは相手がマンツーマンの守備が前提だからそう言えるわけで、ゾーンだったら相手に操作されないからそもそもスペースが生まれない」

――ボールを中心に守備をしているからですね。

「そうです。相手の動きとは関係ないから。それは試合全体の局面でも、セットプレーの局面でも同じこと」

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