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Jリーグ 11年前

【J3構想の実態を探る】Jリーグ理事 大河正明氏に聞く、『J3』のアウトライン(前編)

text by 宇都宮徹壱 photo by Tetsuichi Utsunomiya

J3のクラブはJクラブなのか?

――J3創設に向けて、どんなロードマップを描いているのでしょうか?

 あくまで現時点でのお話ですが、2月26日でのJリーグ理事会の承認があれば、Jリーグ開幕後のなるべく早いタイミングで条件を発表するつもりでいます。準加盟申請は6月で締め切り、9月末に現在の準加盟に入れるかどうかを理事会で審査します。

 それと並行して、J3としての国内向けのクラブライセンス――これは3月に基本骨子は発表できると思いますけれど、それに合致しているかどうかを審査した上で、最終的には11月末までに「このクラブはJ3としてやっていける」というクラブをピックアップする予定です。

――地域リーグ所属のクラブについては、全国地域リーグ決勝大会での成績は反映されるのでしょうか?

 それは参考にすると思います。ただ、JFLから手を挙げたクラブでも、審査条件に合致しないクラブもあるでしょうからね。例えば8クラブがJFLからJ3に移ったとして、試合数の確保というのが収入源でも大切なので、やはり10チームはほしい。そうすれば9試合×4回戦でホームゲーム18試合は確保できるだろうと。となると、地域リーグから2チームくらい入れようかという話になるかもしれない。

――無理に下から引き上げるよりも、例えばJ2から降格チームを増やすとか、Jのセカンドチームを加えるとか、そういう考え方はないのでしょうか?

 初年度は、先ほど言ったような形で集めるとして、2年目以降、仮に10とか12でスタートした場合は、J2ライセンスを持っているJ3の2位までとJ2の21位と22位とが自動入れ替えするのがいいのかなと。あくまで担当者レベルでの考えですが。

 それからセカンドチームについてですが、全国に地域に根差したチームを作っていこうというのが主旨です。セカンドチームを入れても、そうしたクラブ自体が増えるわけではないので、今のところ考えてはいません。ただ、最近は「浦和がセカンドチームを作る」なんて報道もありましたが、レッズセカンドが飛び級でJFLに入りたいということであれば、JFLの活性化につながるかもしれない。そこは検討の余地はあると思います。

【後編に続く】

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