求められるメディアの本質
河治 外国メディアでも批判をすることによってメディアと選手の関係性が悪くなることはあるんです。例えばウルグアイのフォルランは大会前まですごい批判を受けていたんですね。だけど、彼はコンフェデでゴールを決めて結果を出した。
メディアはコメントを欲しがるけどフォルランはあまり話さなかった。本来すごく紳士的な選手なんですけど、批判されたことへの抗議の気持ちがあったんでしょう。ただ、少なくともメディアはそれを恐れない。
話してもらえないかもしれないから……と気を使って嫌なことは書かないとなったら、メディアとしての本質を失ってしまう。フォルランが厳しい状況だったら「厳しい」と言うのは正当なことだと思う。
北 僕が違和感を覚えたのは、吉田がイタリア戦でミスをした後に本人のブログに励ましの言葉が1000件以上も送られたこと。僕は自分のパフォーマンスが悪かったことは吉田自身が一番わかっていると思うし、サッカー選手なんだからダメだったときはダメだったと言ってほしいんじゃないかと思う。
実際に吉田が0-2で負けた豊田スタジアムのブルガリア戦のあとに「アイドル歌手のライブじゃないんだから、さすがにブーイングがあってもいい」と話しているわけですから。
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