吉田麻也に厳しい論調で書いた理由
北 河治さんと話したいなと思ったのは日本代表を取り巻くメディアやファンの環境なんです。今回、コンフェデを取材していて感じたのはダメなプレーがあったときに、ダメだとハッキリと言えない空気があるのかなと。
河治 それはありますね。良いときは良いって言えるのだけど、悪いときは黙ってしまう。もしくは、ぼかしてしまう。
北 サッカーは11人でやる団体スポーツです。でも一方で個人スポーツの側面もあるし、一つのミスによって試合が決まってしまうことがあるのも事実。
僕はフットボールチャンネルで吉田麻也がイタリア戦で相手と入れ替わられてしまったミスを取り上げて、「吉田麻也を“敗因”にするべき理由」(6/21掲載)と書いたんですが、ダメなプレーはダメだと言うことが日本には足りていないんじゃないかと感じたからなんです。
吉田を外したほうがいいとかではなく、センターバックという責任のあるポジションで、ああいう致命的なミスをすることの重みをツイッターやブログではなくメディアでしっかり書くべきだと思った。
河治 吉田麻也に関して言うと、コンフェデにおけるパフォーマンスの悪さは否定のしようもないものだった。もしかするとコンディション面でやりたくてもやれない状態だったのかもしれない。
それでもピッチに立った以上は結果を求めてやるのが選手の仕事。ダメなら他の選手が出たほうがいい。もちろん、自分から「良いプレーができないから出れません」とは言いづらいのが選手の立場だけど。