本気のブラジルを目撃せよ
実は、この“風習”が始まったのは、今回のコンフェデレーションズカップが初めてではない。去年の9月の代表戦でも同じ現象が起きていた。
ホームで迎えたアルゼンチン戦。例によってブラジル国歌の伴奏は、曲の途中でフェードアウトされた。にもかかわらず、客席は無伴奏のまま最後まで国歌を歌い切った。
この時出場していたネイマールは、感極まって涙を流していた。試合後に「感動のあまり体が震えた」というコメントを残している。
明日行われるコンフェデレーションズカップ決勝は、ブラジルとスペインの間で争われる。会場は因縁のマラカナンスタジアム。相手がスペインというのが素晴らしい。舞台は完璧に整った。
ちなみに、スペイン国歌には歌詞がない。よってスペイン代表が国歌を歌うことはない。片やホームの大合唱が強力に後押しをするブラジルだ。試合の結果も気になるところだが、試合前の国歌斉唱にも注目したい。
そこでは、悲願の優勝を狙う“本気のブラジル”を目撃することができるはずだ。
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