「失点が多いのも個々の部分でやられているから」
確かにボール支配率55対45、シュート数17対12と数字の面でも日本が勝っていた試合だが、イタリアの「勝ち癖」の前に敗れたと長友は考えている。
「強豪のイタリアは内容が悪くても勝つ。勝つサッカーをする。そこがまだ足りないのかなと思いますね。彼らの勝負ごとに対しての貪欲は僕らと全然違う。普段の生活から勝負かかると負けられない強い気持ちを持ってる。練習のミニゲームでもカッサーノなんか負けたら怒って帰りますから」と。
そういうメンタリティを持つ世界のトップに勝つためにも「個の力」を高めるしかないと彼は再三再四、強調している。
「失点が多いのも、結局は1対1とか個々の部分でやられているから。マークが外れた、入れ替わられた、半歩敵のシュートに寄せ切れなかったとか。相手より先を読んで注意力を高めていかないとディフェンスはよくならないと監督も口うるさく言っている。そういうところを磨いていかないと、世界では最終的に破られてしまうと思います」
インテルで4シーズン目を迎える長友。セリエAは個人能力をより高いレベルに引き上げる格好の舞台だ。彼が率先して世界に食らいつかなければ日本の守備力向上は叶わない。W杯までのあと1年。代表のレベルアップのためにもこれまで以上の成長を期待したい。
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