イタリアに及ばなかった部分
その後も壮絶な打ち合いとなったが、最終的に試合巧者・イタリアの前に苦杯。内田は「勝者のメンタリティの違い」を強調した。
「イタリアは勝ち慣れてるってこと。僕も鹿島の頃そうでしたけど、内容が悪くても勝つ。勝ち癖がついているんです。オズワルド(・オリヴェイラ)がよく言ってましたけど、『勝者のメンタリティ』はまだまだかなと。それを身に着けるには勝ち続けるしかない。どんな相手でも紅白戦でも大学生との練習試合でもそうだと思いますね」と。
勝ち癖をつけるためにも重要だったメキシコ戦は酒井宏樹と交代。3-4-3の攻撃的布陣にシフトするための切り札として送り出された。だが、右CKからエルナンデスに豪快なヘッドを決められた2失点目の場面で内田のマークが遅れるという大きなミスを犯す。
後半ロスタイムにもPKを献上。これは川島永嗣の好セーブに助けられたが、内田の今大会のパフォーマンスはチーム同様、非常に浮き沈みの激しいものだった。
「PKを与えた場面は、セットプレーでやられて、自分の中で行こうか守ろうかちょっと迷った。あの状況では体を逆から持っていかないといけなかった。そういうちょっとしたところ。ホントに今日はよくなかった。試合に負けたのも現実。実力通りだと思います」と彼は実に不満そうな様子をのぞかせた。
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