運動量なく、メキシコに敗れる
激戦となったイタリア戦から日本は3人を入れ替えた。累積警告で出場停止の長谷部誠を細貝萌に、吉田麻也を栗原勇蔵に、内田篤人を酒井宏樹に替えた。とはいえ攻撃陣はそのままで、この試合の第一の目的が“勝利”であることがうかがえた。
序盤、ペースを握ったのは日本だった。前線の連動から次々とチャンスを作り、前半10分には遠藤保仁のミドルシュートを岡崎慎司がヒールで流してゴールネットを揺らす。しかし、オンサイドに見えたゴールはオフサイドの判定で得点は取り消された。
日本の運動量が徐々に落ちてくるとメキシコがボールを持つ時間が長くなる。40分には中央でフリーになっていたグアルダードがヘディングシュート。ボールはポストに当たった。一進一退の攻防で前半は0-0で終えた。
後半、一転して試合の主導権はメキシコへ。日本も体を張って守るが、前半に比べてパスを回される場面が増える。そして後半9分、21分とエルナンデスに2つのヘディングシュートを決められてしまった。
途中、前田遼一に代えて吉田麻也を投入し、3-4-3を試行する場面もあったが、長友佑都の負傷交代により再び4-2-3-1へ。真剣勝負の場で試したいことが出来ず、そして点をとりにいく場面でのアクシデントにより、日本にとって難しい試合になってしまった。
後半41分には遠藤の折り返しから岡崎が押し込み1点を返すが、試合はそのまま終了。日本は3戦全敗でコンフェデから去ることになった。
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