サッカーファンなら誰もが知っている、カズこと三浦知良。
だが、その父・納谷宣雄についてはごく一部しか知られていない。
カズが留学したブラジル。彼の地を開拓したのは納谷だ。
現地に単身わたり、クラブと交渉し、カズが成長する土台を築く。
また、多くの日本人を留学生として受け入れている。
ブラジルサッカーの映像を日本に持ち込み、ブラジルのクラブを日本に招聘し、さらにアデミール・サントス、ネルシーニョ、レオン、ビスマルク、ペレイラ、トニーニョらを連れてきた。
日本サッカーへの貢献は大きい。
これだけの人物がなぜ知られていないのか?
そして、納谷の息子・カズへの思いとは?
カズを誰よりも愛し、カズをキングにした男の濃厚過ぎる半生を描いたノンフィクション。
【目次】
第1章 俺の人生は一筋縄ではいかない
第2章 複雑すぎる家庭環境。サッカーに取り憑かれた人生の始まり
第3章 二度の逮捕。ブラジルという選択肢
第4章 カズの源泉ブラジルと宣雄の商才
第5章 収監、そして殺し屋との出会い
第6章 宣雄を襲う病魔とアメリカW杯 予選での審判買収未遂
第7章 留学ビジネスの実態
第8章 カズのいないワールドカップ
第9章 キングの父
【著者】田崎健太
1968年3月13日、京都市生まれ。ノンフィクション作家。早稲田大学法学部卒業後、小学館に入社。『週刊ポスト』編集部などを経て、 1999年末に退社。
著書に『cuba ユーウツな楽園』(アミューズブックス)、『此処ではない何処かへ 広山望の挑戦』(幻冬舎)、『ジーコジャパン 11のブラジル流方程式』(講談社プラスα文庫)、『W杯ビジネス 30年戦争』(新潮社)、『楽天が巨人に勝つ日-スポーツビジネス下克上-』(学研新書)、『W杯に群がる男たち―巨大サッカービジネスの闇―』(新潮文 庫)、『辺境遊記』(絵・下田昌克 英治出版)、『偶然完全 勝新太郎伝』(講談社)、『維新漂流 中田宏は何を見たのか』(集英社インター ナショナル)。
早稲田大学講師として『スポーツジャーナリズム論』『実践スポーツジャーナリズム演習』を担当。早稲田大学スポーツ産業研究所招聘研究員。