集中力欠き、失点を重ねる
だが、一瞬の気の緩みで失点してしまう。41分、ピルロが蹴ったコーナーキックをデ・ロッシが頭で合わせ1点を返される。マークの確認が済む前に蹴られたため、対応が後手に回ってしまった。
前半は1点リードで折り返すが、後半もこのような集中力の欠如から失点を重ねてしまう。後半5分、ルーズボールのクリアを吉田がはっきりしない対応をするとジャッケリーニにつながれ、中へ。内田が懸命に足を伸ばすがオウンゴールとなってしまった。日本はあっという間に2点のリードを吐き出してしまった。
2失点目は単純に自分たちのミスから招いたものであるが故、ショックは大きかっただろう。だが、まだ同点なのだ。そこから一旦試合を落ち着かせれば、勝利を得るべく試合を進めることはできたはずだったが、後半7分、ジョビンコのシュートが不運にも長谷部の腕に当たりPK。バロテッリに決められ、あっさり勝ち越された。
PKを取られたことよりも簡単に左右に揺さぶられ、中央に入れられてしまったこと。そしてジョビンコにフリーでシュートを打たれたことは問題だ。
その後、日本は遠藤のフリーキックを岡崎が頭で合わせ同点。さらにイタリアを押し込みチャンスはあるも決めきれず、後半41分、ジョビンコのゴールで突き放された。ここもいとも簡単に崩されている。
まず今野のクリアがデ・ロッシにわたったが、これが不用意過ぎた。今野にはあのとき余裕があったはずだ。試合終盤という時間帯を考えてもロングのクリアなのか、誰かにつなぐのか、はっきりしたプレーが必要だった。長友もセンタリングを上げたマルキージオの飛び出しをまったく見えていなかった。
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