イタリアDFが苦手とするタイプ・乾貴士
2:左ウィング 乾貴士
香川をスタメンから外すのはかなりの荒治療だろうが、現状を考えれば十分に現実的な話だろう。日本が国際的に誇るセカンドアタッカーの中でも、トリッキーなドリブルと鋭い飛び出しという2つの武器をハイレベルに揃える選手であり、バルザーリとキエッリーニのCBコンビが最も苦手とするタイプの選手だ。
メキシコ戦でも優勢に試合を進めながら、ジョバニ・ドス・サントスが高い位置でボールを持つと、強引に止めるしか術はなく、PKも与えてしまった。乾の場合はさらに「自分は長く走ることができる」という言葉の通り、距離のあるフリーランニングを得意としており、左から斜めの走りで逆ワイドを突き、左CBのキエッリーニを混乱させることもできるはず。
後半に相手の守備が間延びしてくれば、香川をトップ下にしてコンビネーションを主体とした仕掛けを繰り出すのも有効になる。「常に準備はできていますし、出た時に何かできないといけない」と語る気持ちの強さも日本沈滞ムードを吹き飛ばす起爆剤となりそうだ。
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