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“崖っぷち”ザックジャパン。イタリア撃破のためにこの選手を起用せよ!

text by 河治良幸 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

高徳に必要な起点となる動き

酒井高徳
酒井高徳【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 ただし、右SBの内田は攻撃的なデ・シリオとマッチアップするため、イタリアに「ボール支配率」で上回られた場合、自由に縦の仕掛けからクロスを上げられない様にマークしていく必要がある。そのため基本的には酒井高徳が高い位置で起点となり、対面する右SBアバーテを後方に引っ張り込みたい。

 自らの突破でマイナスのクロスを上げられれば、イタリアの屈強な守備陣を持ってしても完璧な対応は難しくなるが、より重要なのはSBがライン際を攻め上がることで、相手の守備をワイドに開かせる効果。そうすることで2列目の選手が間を向いてボールを持てるチャンスは拡大されるはずだ。

 現状の長友を起用するなら、左ウィングが適しているかもしれない。SBより守備の負担が少ないこのポジションで、彼が高い位置から徹底して右SBが1人構えるサイドを突いていけば、「ボール支配率」でイタリアを下回ってもチャンスを作ることはできるはず。

 香川や清武とも全くタイプが異なる彼がウィングで機能すれば、[4-2-3-1]の中でオプションが増えることになる。

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