クラブ的に代表のスタイルを確立させることは可能
――2010年W杯(南ア大会)での惨敗を経て、“長く低迷するはず”と言われたイタリア代表を復活させ、“過去とは明らかに質の違うサッカー”で再びファンの気持ちを呼び戻しました。プランデッリという監督の「サッカー哲学」というべきか、その監督としての信念を聞かせてもらえるでしょうか。
「この私が信じるのは、一言で言えば、『結果(勝利)は上質のプレーからのみ生まれる』と。その上で、就任当初から言い続けてきたように、『もう一度、国民から愛される代表をつくる』。
代表では(共にトレーニングする)時間が限られているため、いわゆるクラブ的な(サッカーのスタイルという意味での)形を確立するのは半ば不可能だと多くの人が言うんだが、私はそうは思わないんだよ。
あるいは3年、または4年というスパンでの長い時間が必要なのは事実だし、仮にそれだけの時を経てもクラブのような水準に達するのは極めて難しいのもまた事実なのだろうが、それでも私は代表で一クラブのような形、攻守におけるオートマティズムを得るのは可能だと信じている。
そのためにも、こうした機会、すなわち今回のコンフェデ杯のような場は実に貴重な“時間”になる。あるいは勝てるかもしれない。あるいは負けるかも知れないが、大切なのは、その信念を監督だけでなくチーム全体で共有することなんだと思う。
きっとザックもそう考えているのではないか。19日の試合が、互いに切磋琢磨できる場になれば素晴らしいと思う。いずれにせよ、来年の本大会に向けて、我々は弛まぬ努力を重ねていく」
【了】