ブラジル戦の日本は本来の力の50%ほどしか発揮できていない
――先の6月4日に日本代表は世界最速でW杯の出場権を獲得。その直後、エース本田は次のように語ったと言われています。『2014年、日本代表は優勝を狙える』と。
「もちろん、徹底して験を担ぐイタリア人の私としては、その手のことを絶対に口にはしないのだが…。とにかく、本当に本田がそう言ったとすれば、“そう言えるだけの何か”が、きっと彼だけでなくチーム全体の中に芽生えている証なのだろう。
かつて日本代表は、誤解を恐れず言えば、この手の大会に“参加することだけ”が半ば目標のすべてであったとも言えるのだろうが、98年のW杯初出場から15年を経て今、さきほども述べたように過去20年で最も大きな成長を遂げた国の代表であるからこそ、以前とは明らかに目標の次元そのものが変わっている。
先の15日は惜しくもブラジルに敗れたわけだが、あれだけの強行日程の中で迎えた初戦で思うようなパフォーマンスを見せられなかったのは無理もない。
ザック自身が言うように、あの試合の日本は本来の力の50%ほどしか発揮できていないと私も見ている。しかも相手はあのブラジルなのだから。
だが、中3日を経て迎える次の試合では間違いなくコンディションを整えてくるはず。繰り返す、我々は細心の注意を払わなければならない」
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