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【直前プレビュー】ブラジルとの真っ向勝負で注意すべきこと――。日本は“大人”のサッカーができるか?

text by 北健一郎 photo by Asuka Kudo / Football Channel

香川がボールロストした瞬間が一番危険

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香川真司【写真:工藤明日香(フットボールチャンネル)】

 日本とブラジルの個の実力が8カ月間で大きく縮まっているわけではないので、同じように戦えば同じような結果が待っているだろう。そのため、同じように真っ向勝負を挑むにしても前回の教訓を踏まえて“アップデート”を行うことが必要になる。

 具体的にはボールの回し方。スコラーリ監督が日本をスカウティングしてきたのであれば、中盤ではある程度ボールを持たせてくれる可能性が高い。

 しかし、ボールを持っている時はポジションのバランスが崩れた状態になっているので、カウンターのリスクは増大する。特に左サイドから香川が中に入ってきて回していてボールを奪われた瞬間が最も危ない。

 ボールを持つことができたとしても、ある程度割り切ってミドルシュートを打っていったり、早いタイミングで裏のスペースにボールを入れていく。ゴールが決まる確率が下がったとしても「攻撃の終わり方」を良くすることによって簡単にカウンターを食らうことはなくなる。

 自分たちのサッカーで真正面からぶつかっていくだけではなく、ブラジルに本気で勝つ確率を探りながら戦っていく――。一気に個がレベルアップすることは難しくても、試合運びは意識次第で変えられるはず。第1戦の試合会場となるブラジリアで、“大人”になったザックジャパンを見たいものだ。

【了】

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