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初戦での重圧かかるブラジル。「長友はやっかいな相手。本田は素晴らしいシュートがある」と警戒

いよいよ開幕するコンフェデレーションズカップ。初戦の日本戦を迎えるにあたってカナリア軍団の様子はどうなのか? 王国に密着した。

text by 下薗昌記 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

手の内をさらす余裕を見せるセレソン

 日本との開幕戦でいよいよカナリア軍団が、そのベールを脱ぐ。

 試合前日の記者会見で、スコラーリ監督は「もしも精神的な問題や、腹痛がなければ、あのチームでいく」と冗談を交えながら話したが、先発メンバーはやはり直前に行われたフランス戦で快勝したメンバーと布陣がそのまま初戦に挑むことになりそうだ。

 早々にチームを明かす余裕を見せた王国の指揮官ではあるが、同時に未だかつてブラジルが一度も負けていない東洋の島国との初戦に向けて、わずかながら不安も垣間見せた。

「ホームでの初戦に負けるなんて、恐ろしい……」

 スコラーリ監督が振り返ったのは2004年のユーロにおけるポルトガル代表のことだ。自国開催のチームを率いながら、初戦のギリシャに敗れ、その後連勝で決勝トーナメントに進んだものの「その後2連勝で勝ち上がったものの、ポルトで負けた初戦は恐ろしいものだった」と回想する。

 ただ、そんな口ぶりとは対照的に会見に続いて行われた前日練習に、絶対的な自信を除かせた。

 フォーメーション練習は、フランス戦と同様にフレッジをワントップに配置する4-2-3-1でパス回しやシュート練習などを実施。さらにダヴィジ・ルイスをボランチに起用するスクランブル体制の布陣まで、テスト。ご丁寧にセットプレーのトリックプレーまで手の内を全てさらけ出す1時間だった。

 試合会場となるマネ・ガリンシャの前日練習には2002年のワールドカップでスコラーリ監督とともに5度目の世界一に輝いたカフー氏も姿を見せ、リラックスムードのブラジル代表。ただ、昨年10月に圧勝しているにも関わらず、選手達は一様に困難な試合が待ち受けることを予想していた。

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